物語雳
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·読了目安 12分脇役

グレンデルの母と黄金の広間

デーン人の宴の広間を襲う怪物グレンデル。その死後、復讐に燃える母が水底の館から立ち上がり、英雄ベーオウルフとの死闘が始まる。

デーン人の王フロースガールが築いた黄金の広間ヘオロットは、夜ごと怪物グレンデルに蹂躙されていた。ギート人の勇士ベーオウルフが海を渡り、素手でグレンデルの腕を引き千切ったその夜、広間にようやく静寂が戻る。

だが復讐は終わらない。グレンデルの母が、湖底の館から怒りとともに浮上する。彼女は人でも獣でもなく、太古の血を引く者——伝承の縁でわずかに竜の系譜に連なるとも語られる、水の怪物であった。

ベーオウルフは剣フルンティングを携え、燃える湖へ飛び込む。水底の広間で交わされる死闘。剣は折れ、彼は巨人の剣を掴み取り、ついにグレンデルの母を討つ。

物語の後段、老いたベーオウルフは自らの国を守るため、財宝を守護する竜と相まみえる。この竜こそ、原典において最も竜らしい竜である。長き眠りから覚めた竜は炎を吐いて村々を焼き、王としての最後の戦いに臨むベーオウルフを迎え撃つ。

あとがき

グレンデルの母は竜そのものではないが、古英語の原典では竜的形象と怪物的形象がしばしば重なり合う。本作はその境界線上にある存在として彼女を描いた。


本作はAnonymous(作者不詳・古英語叙事詩)の Beowulf を参考にした翻案作品です。

本作はAnonymous (Old English epic)の『Beowulf (trans. Francis Barton Gummere)』を参考にした作品です。原典