物語雳
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#寓話

6作品

主役

竜は矛を収めることを拒まなかった

峠を代々見張る二匹の竜、力ずくの疾風と穏やかな陽炎は、旅人の心を開かせる賭けで幾百年も張り合ってきた。頑なに外套を手放さない旅商人を巡る勝負は、思わぬ崩落を招き、力と優しさの意味を静かに問い直す。

#寓話#力と優しさ#峠の守り神
読了目安 14分
脇役

竜は誓いを見限らなかった

鐘楼に眠る竜は、街の誓いが破られるたびに石と化していく。密告政治に蝕まれた都市国家で、友を人質に三日の猶予を得た牧人が濁流と裏切りの影に挑むとき、石化しかけた竜の身体にかすかな亀裂の音が走る。太宰治『走れメロス』の翻案。

#友情と信頼#寓話#象徴的存在
読了目安 14分
脇役

竜は牙を振るわなかった

狼に育てられた少年が、忘れられた廃都で出会ったのは、もはや炎さえ吐けぬ老いた竜だった。少年が持ち去った宝玉の鉤棒は人から人へと渡り歩き、血の連鎖を呼ぶ。牙を一度も振るわぬ竜の沈黙が映すのは、人間自身の強欲だった。

#冒険譚#寓話#強欲の代償
読了目安 14分
脇役

竜は虚飾に瞼を開かなかった

断崖に眠る石竜を日々仰いで育った少年・悟。富と武勇と弁舌と詩を誇る者たちが次々に「竜に見込まれた男」を名乗るが、竜は身じろぎ一つしない。老いた堂守となった悟だけが気づかぬまま、竜の瞼がただ一度、静かに開く――大いなる岩の顔を翻案した寓話。

#寓話#内面の美徳#静かな奇跡
読了目安 15分
脇役

竜は約束を違えなかった

貧しい百姓・弥平は、境界石の彼方に棲む老竜「野守」と、日の出から日没までの飛行で得られる土地の契約を交わす。竜は一片の嘘もつかず、ただ正直に時を告げ続けるだけだったが、際限なく広がる欲だけが、彼を破滅へと導いていく。

#寓話#欲望の代償#民話
読了目安 15分
主役

竜は財宝に手を伸ばさなかった

翼を封じられて生きるは死より過酷か。宴の口論から始まった賭けにより、若い竜・銀爪は望月の塔に十五年の幽閉を誓う。書物だけを友とした歳月の果てに竜が悟ったのは、かつて誰よりも焦がれていた財宝の、思いのほかの軽さだった。

#寓話#精神的成長#賭け
読了目安 15分